国宝・大包平(おおかねひら)

たまにはアナログネタです。本日、上野に行きましたが、国立博物館がさっそく正月二日からやってたので早速入ってみました。国立博物館、略してトーハクには年に数回訪れますが、正月二日だというのに普段の倍以上もの人が来ていて少し驚きました。美術品に触れて風雅な気分を味わいたいということでしょうか。
さて、私の本日のお目当ては日本刀の最高傑作といわれる国宝・大包平です。撮影した動画を youtube にアップしてみましたが、実物の迫力は動画じゃなかなか伝わりません。機会があれば是非見て頂きたい逸品です。


大包平平安時代の作で、池田輝政の手に渡ってより備前池田家に代々家宝として伝えられてきた刀でして、「童子切」と並び「日本刀の東西の両横綱」とも称される、天下に比類なき名剣中の名剣だそうです。現在は国立博物館に収蔵されてますが、常に展示されてるわけじゃないため、そうそうお目にかかれません。実に貴重な逸品です。今回の展示は2月15日までだそうで、次回の展示は数年後になると予想されます。


難しいことは判りませんが、展示されている他の刀と比べても刀幅が広く長大で実に豪壮、しかし刀身は美しいカーブを描き誠に流麗。刃紋もたいへん美しく、とても九百年以上前の物とは思えないほど精巧です。しかもものの本によると、この刀は通常の太刀より格段に軽いそうで、一般的に太刀は大体2kgだそうですが、大包平の場合は1.35kgしかないそうです。これほど大きい太刀をこれだけ軽くするためには相当重ねを薄くする必要があるとか。これは刀工の技術が極めて高くないと出来ない代物だそうです。


鋒(きっさき)の拡大図です。


実に流麗な反り・・・


脇から見上げるようにして撮ってみました。ある意味エロい構図ですw


じーっと眺めていると、ピーンと糸が張るように心が実に引き締まる・・・たまには日本刀の鑑賞もいいものです。しかも名剣となればなおさらですね。